大判例

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東京高等裁判所 昭和43年(行ケ)143号 判決

原告人 野口平八

被告人 埼玉県選挙管理委員会

〔抄 録〕

原告は本件選挙には無効原因が存すると主張し、まず本件選挙において、多数の流し連呼行為や違反文書のあつたことを挙げ、本件選挙は違法であるという。ところで、選挙の無効を主張し得るのは、公職選挙法第二〇五条第一項の規定によると、選挙の規定に違反し選挙の結果に異動を及ぼす虞のある場合であり、ここに「選挙の規定に違反」するとは、原則として選挙管理委員会の管理執行に関する規定の違反を指称するものであると解されるところ、原告の右に主張するところは、選挙管理委員会が直接管理執行すべき事項ではく、個々の選挙運動者の選挙運動に関する規定違反として、公職選挙法の罰則により処罰されることがあり得べき事項であるに止まる。もつとも選挙の管理執行に関する規定違反の場合でなくとも、選挙が選挙法の基本理念たる自由公正の原則を著しく欠いた手段によつて行われたと認められる場合には、選挙を無効とすべき場合が有り得ると説かれているが、上記原告の主張は、かりにその主張にそう事実が認められたとしても、到底選挙が著しく自由公正を欠いた手段によつて行われた場合に当るとすることはできない。

(中西 兼築 高橋)

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